ゴミ屋敷に強制執行が!?最終手段の「行政代執行」はどのレベルで行われる?

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ゴミ屋敷に強制執行が!?最終手段の「行政代執行」はどのレベルで行われる?

近年ではゴミ屋敷が深刻な問題となっています。ゴミ屋敷は住んでいる方への健康被害だけではなく、悪臭や景観を損なうことから近隣に住まれている方への迷惑まで発展してしまう非常に大きな問題であるといえるでしょう。そんなゴミ屋敷が近隣になるのなら、何とかして片付けてほしいと思うのが当然でしょう。ゴミ屋敷において、強制的にゴミを片付けさせる何らかの方法はないのでしょうか?もしその方法があるとして、どれほどまでのレベルのゴミ屋敷であれば強制的に片付けさせることができるのでしょうか。今回はゴミ屋敷を強制的に片付けさせることができるのかについて考えていきましょう。

ゴミ屋敷のゴミはどういうもの?

ゴミ屋敷のゴミはどういうもの?
そもそも、ゴミ屋敷のゴミというのは「どういうもの」なのでしょうか?
一般的に知られているゴミ屋敷というのは、ゴミを片付けられない人が陥ってしまうゴミが溜まった家という認識だと思います。実際テレビなどで目にするのは、こういった日々の生活ゴミを片付けられない方のお家を片付ける、といったものでしょう。

もちろんこういったものも近隣にお住まいの方からすると迷惑ですよね。生ゴミなどであれば時間がたてばたつほど強烈な悪臭を発することになりますし、汚水などがしみ込んでしまい、壁紙や天井などに汚れが入ってしまうことも考えられます。

しかし、他人からみて明らかなゴミであっても、そのゴミには法的に所有権が認められることになります。本人がゴミだと感じていても捨てることができない、それもあくまで「所有物」なのです。
ということは一般的に考えるゴミではなく、ゴミ屋敷におけるゴミというのは「所有物」ということになり、本人のモノである以上他人が勝手に捨てることができないのです。

だからこそ起こるゴミでのトラブル

所有物である以上、ゴミ屋敷に暮らす本人が「ゴミではない」と主張するのであれば法的にはゴミではありません。だからこそ他人から「周囲の迷惑になっているからゴミを捨ててくれ」といわれても「なぜ捨てなければならないのか」となってしまうのです。
こういったトラブルもゴミ屋敷を問題視させるポイントで、ゴミを捨てるように呼び掛けると逆上した、暴力行為に繋がってしまったということがあります。
法的観点からみるとゴミはゴミではないという概念になってしまうのが、ゴミ屋敷問題においても非常に解決が難しいところだといえるかもしれません。

ゴミ屋敷は強制的に片付けられないの?

ゴミ屋敷は強制的に片付けられないの?
上記にもあるように、所有権が発生してしまうことから、例え近隣住民に迷惑を与えていたとしても、役所や自治体、また近隣住民などが勝手にゴミ屋敷を形成しているゴミを処分することは原則できないということになっています。
では、強制的に片付ける方法はないのでしょうか?

ゴミ屋敷はあくまで犯罪ではありません。つまり強制的に片付けさせる法的拘束力を持った法律は存在しないのです。しかし近年、増加するゴミ屋敷問題に対し、各自治体において条例が制定されているところがあります。

兵庫県神戸市を例に見てみると、

⒈経済的に困窮している
⒉本人に片付けの意向がある
⒊再発防止策が設けられている

という条件を満たす場合には最大100万円の支援金を受給することができるというものです。

しかし、本人に片付けの意思がない、また生活に困窮しているわけではなく個人の嗜好としてゴミ屋敷に暮らしているということであればこの支援金を受給することはできないということです。

つまり、これらの条例では強制的にゴミを片付けることはできないということになるのです。

行政代執行なら強制的に片付けられる!?

行政代執行なら強制的に片付けられる!?
しかし、強制的に片付ける方法が全くないわけではありません。
国や自治体などの行政機関が命令に従わない方に対して、行政が代行して強制的に業務を執行する「行政代執行」というものがありません。
もちろん業務を代行するだけですから、ゴミ屋敷の片付けにかかる費用はゴミ屋敷に暮らす方が負担することになります。

しかし、この行政代執行の難しいところは、近隣住民の迷惑になっているからといってすぐに行えるわけではないというところです。かなりの回数の指導や勧告を行い、片付けることを命令し、それでも全く持って是正されない場合において代執行が実施されることになります。つまり、本当の意味での「最終手段」なのです。
これには単純な近隣住民への迷惑の問題だけではなく、公道や多くの方に迷惑をかける、そのままゴミ屋敷を放置しておくことでさらに多くの方に被害が拡大するなどの場合が想定される場合においてが対象となります。従って、強制力は当然あるものの実施される可能性が薄く、また実施までの期間が長期間に渡ってしまうことが多いというのが問題点だといえるかもしれません。

まとめ

ゴミ屋敷は間違いなく近隣住民の方に様々な形で迷惑をかけてしまうものだといえるでしょう。本来であれば強制的に行政などが片付ける方法があればいいのですが、法的拘束力がある以上、それもなかなか難しいというのが現状です。実際、どこからがゴミ屋敷でゴミ屋敷でないのか、この辺りを明確に線引きすることができないというのもゴミ屋敷における非常に難しいポイントだといえるかもしれません。

ゴミ屋敷居住者と直接交渉すると、上記のようなトラブルに陥ってしまう可能性も十分にありますので、もし近隣にゴミ屋敷があり何らかの迷惑を被っている状況なのであれば、役所などの自治体に相談し、指導や勧告を行ってもらうのがベターな方法だといえるでしょう。

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2021-05-16T17:12:55+00:00