畳交換時期と畳メンテナンスについて。畳が寿命を迎えた時の処分方法も解説します。

最終更新日: 2022/07/11

畳交換時期と畳メンテナンスについて。畳が寿命を迎えた時の処分方法も解説します。

最近の住宅、主流と言えばフローリングですが、それでも1室は畳があること、多いのではないでしょうか。
眠たいわけじゃないけれど、ちょっとゴロンと横になりたい時、畳のお部屋があるととても便利。畳は、ゴロ寝を優しく受け止めてくれるんですよね。これがフローリングだと、ゴツゴツしてちょっとしんどい……。
そんな畳のお部屋をお持ちの方に、畳の交換時期とメンテナンス、寿命を迎えた時の処分方法についてまで、ご説明したいと思います。

畳には種類があります

畳は、どれも同じではありません。
畳表、サイズ、畳床(たたみどこ)、縁(へり)などに様々な種類があり、選ぶことが可能です。
ではその種類について、どのような物があるのか見ていきましょう。

畳表の種類

畳表とは、表面の素材のこと。一般的にはいぐさなのですが、最近は、いぐさ以外の畳表も多く見られるようになりました。もちろん、それぞれにメリットがあります。

  • いぐさの畳

いぐさならではの優しい香りが、なんとも言えない畳となります。
そして、いぐさには空気を浄化したり、湿度の調整を行ってくれるなど、お部屋に働きかける作用があるのも魅力。
ただ、少々お値段が高いことや、長く使うことにより、色変わりしてしまうことがデメリットと言えます。

  • いぐさ以外の畳(和紙やポリプロピレンなど)

色合いに変化をつけられるため、お部屋にリズムが生まれます。
変色がし辛いため、長くきれいな状態を保てます。また、お手入れが簡単なことも嬉しいポイント。カビやダニを防ぐ加工が施されている物もあります。
しかし、いぐさのような優しい肌触りや香りなどは、どうしても作り出すことはできません。

畳のサイズ

最近は、正方形の琉球畳がおしゃれに使われること、多くなりましたよね。縁も無いため、色を変え、碁盤の目のように楽しむことのできる畳です。
そして他にも、畳には様々なサイズがあります。

実はその昔、畳の大きさは同じでした。
しかし、建築方法に違いが生まれたことにより、サイズが変わっていくこととなります。
京間と呼ばれる畳が、昔ながらのサイズ。江戸間が、新しい建築様式に合わせて生まれたサイズとなります。

他、地域で微妙に異なるサイズの違いは、当時の増税が関係しています。
鍵となるのは、畳の縦の長さを示す”1間”という単位。これは、検地で行われた竿の長さのことです。
秀吉の行った太閤検地では1910mmが使われ、それが京間のサイズとなりました。
しかしその後、短く計測された土地から同じ量の年貢を納めさせようと画策されます。そう、増税です。それにより竿の長さが変わり、その当時に生まれた畳のサイズも、変わることとなったのです。

  • 京間(本間)… サイズが955mm×1910mm。関西以西で多く使われます。
  • 大津間 … サイズが920mm×1850mm。滋賀のみで使われます。
  • 中京間 … サイズが910mm×1820mm。
  • 江戸間 … サイズが880mm×1760mm。関東以北で多く使われます。
  • 公団間 … サイズが850mm×1700mm。団地の発展と共に生まれたサイズです。
  • 琉球畳 … サイズは半畳が基準で、880mm×880mm。縁もありません。

畳床とは

畳の構造は、いたってシンプル。畳床と呼ばれる芯材を畳表でサンドイッチし、厚さ5cm程度に縫い固めた構造となっています。
そして、その芯材が3種類に分かれており、それにより、お値段も大きく異なってきます。

  • 藁床

昔ながらの芯材です。
厚さ40cmもの大量の稲わらを、5cmまでに圧縮して作られます。それにより、湿度調節機能に優れ、防音・防火・断熱ができ、耐久性や復元力も備えています。

  • スタイロ床(藁サンド)

藁と藁の間に、ポリスチレンフォームを挟んで作られた床です。藁でサンドイッチしているため、藁床に近い感触が得られます。
軽く、取り回しのしやすい畳となります。湿気にも強いのが魅力です。

  • 化学床(建材床)

細かな木材を圧縮したインシュレンボードや、ポリスチレンフォームを使って作られた床で、藁は使われていません。そのため大変軽く、安価な畳となります。断熱性や耐湿性もあり、防ダニにも優れていますが、藁床に比べて硬く、耐久性があまり良くありません。

畳の寿命について

畳の寿命は、畳表と畳床に分けて考える必要があります。

  • 畳表の寿命

畳表は、変色が気になりだしたら、裏返しをします。目安としては、3~5年。裏返しの後は、そこから、また3~5年の使用が可能です。
そのため、畳表の寿命としては、裏返しをしたとして6~10年が目安となります。

  • 畳床の寿命

一方、畳床の寿命は、10~20年です。しかし、丁寧なメンテナンスを維持していれば、40~50年もたせることも可能です。
そのためには、畳表のメンテナンスが非常に大事な鍵となります。傷めばしっかりと対応し、畳床の劣化を防いでいきましょう。
畳床がついに劣化したな……と見極めるポイントは、へこみや足触り。
平らでなくなってきたり、空気が入ったような感触があれば、それが寿命です。

では、それぞれのメンテナンスについて、詳しく見てきましょう。

裏返しについて

畳表には、布のように裏表の区別がありません。両面、使うことが可能です。そこを利用し、表面の変色やささくれが気になりだしたら、裏に返して使うわけです。
とはいえ、畳をくるりとひっくり返すわけではありません。
畳表をはがし、裏返して、畳床に貼り直すことを”裏返し”と言います。

表替えについて

畳床はそのままで、畳表を取り替えることを”表替え”と言います。
畳表と畳床、その寿命には大きな違いがありますので、寿命の長い畳床は簡単に交換せず、畳表のみを取り替えることにより、見栄えと香りを復活させることができるのです。

畳をお手入れしよう!

畳の寿命を左右するのは、日頃のお手入れです。
劣化を遅らせ、長く使い続けるためのコツは3つ。
きれいな畳を良い状態で長く使い続けるために、ぜひ確認してみてください。

通気性と湿気

畳は、非常に湿気を吸収しやすい素材です。だからこそ、室内の湿度を調整してくれ、快適に過ごせるわけですが、これは逆に、室内の湿度が高い状態が続けば畳はどんどん湿気を帯び、カビやすくなるということでもあります。
そのような状態を防ぐには、換気が重要。
窓を開け、畳の部屋のふすまも開け、空気を滞らせず、流しましょう。

また、水などをこぼしたら、しっかりと拭きとります。
冬場のカーペットや加湿器の使用も要注意。カーペットを敷いたままにせず、加湿器の設定も緩やかに。
気をつけることで、畳の寿命を延ばすことができるのです。

掃除はこまめに

清潔な状態を保つことにより、カビやダニの発生を予防することができます。
掃除機をかけた後は、乾いた布を使い、目に沿って拭き掃除を行います。
月に一度ほどはお米のとぎ汁で濡らし、硬く絞った布での拭き掃除も効果的。畳表にツヤが出ます。
また、天気が良く、風通しの良い日には、畳を少し浮かせ、裏側までしっかりと換気するといいでしょう。
ただし、直射日光は厳禁。畳を変色させてしまうため、注意が必要です。

傷をつけない

畳表に傷がつくと毛羽立ち、見た目も肌触りも一気に悪くなってしまいます。
畳の上で家具を移動させるときには、畳の表面を傷つけないことが重要です。
これは、掃除機や雑巾かけの時も同様。掃除の際も畳の目に沿うように行い、無駄な摩擦を与えないようにしましょう。

畳を処分するには

このように、気をつけ、丁寧に扱っていても、いつかはやってくる寿命。
畳は大きく、重量もあるため、一般ゴミとして捨てることはできません。
どのように捨てていけばいいのか、その方法を調べていきましょう。

引き取りを依頼する

畳を新調することにより処分を考えている場合には、その畳屋さんに引き取りを依頼しましょう。
ただし、無償での引き取りは難しく、ほとんどの畳屋さんで有料回収となっています。
とはいえ、新調の際に引き取ってもらえれば、手間要らず。改めて時間を用意する必要もありません。
新調の場合でなければ使えませんが、おすすめの方法です。

畳専門のリサイクル業者に依頼する

畳を専門とするリサイクル業者がおられますので、そこに依頼する方法があります。
もちろん有料とはなりますが、収集、運搬をすべてお任せでるため、お客様に手間はかかりません。
リサイクルされた畳は分解、選別され、高品質の固形燃料となったり、農業資材になるなど、とってもエコ!
ただ廃棄するのではなく、地球に優しい方法を選ぶのは、とても素敵なことだと思います。

※ 畳のリサイクル業者『株式会社エコテック』は、コチラへ。

※ 畳のリサイクル業者『株式会社カンポホールディングス』は、コチラへ。

粗大ゴミで出す

一般ゴミで出すにはサイズを切断しなければならないため、現実的ではありません。
自治体へ依頼するとすれば、粗大ゴミとなるでしょう。
処分費用は、自治体によって異なりますが、1枚1000円前後が目安。
依頼をご検討の際は、まずはお電話。引取り費用や手順について、確認をお願いします。

粗大ゴミをご利用の場合、処分費用は安価なのですが、回収日や収集場所の指定はできません。
決められた日に、決められた場所まで、早朝持っていかなければならないということも、考えておきましょう。

不用品回収業者に依頼する

処分の方法はいろいろ書いてきましたが、手間やタイミングを関揚げると、どれもちょっと難しい……という場合には、私ども相場屋にお任せください!
相場屋は、不用品回収業者。
お客様のお宅で不要になった物を、素早く回収。適切な処分を行います。
もちろん、お客様の手を煩わせるようなことは一切ありません。お客様はお電話をするだけ。あとは相場屋が伺い、搬出、回収、運搬、処分のすべてを行います。
また相場屋は、搬出後のお掃除についても定評があります!
立つ鳥跡を濁さず。綺麗な状態でお客様に引き渡すことこそ、プロの仕事だと自負しております!

畳の処分にお困りの方、枚数に限らず、何でもご相談ください。
他、畳と一緒に解決したいことがあれば、それもまとめてお引き受け可能です。

お悩み事は何でもお話くださいね。相場屋は、いつでも皆さまからのお電話をお待ちしております!

※ 相場屋の作業については、コチラもご覧ください。

まとめ

畳の寿命は、きちんとした畳メンテナンスにより、長く長く、延命させることが可能です。
日々のお手入れをしっかりと!
快適な畳ライフをお過ごしください。
そして、畳交換時期を迎えた時には、ぜひ不用品回収業者を活用し、手間のない畳処分をご検討ください。