遺品整理個人情報の処理について考えます。どう扱うべきかと、その必要性について。

最終更新日: 2022/08/15

遺品整理個人情報の処理について考えます。どう扱うべきかと、その必要性について。

今までの遺品整理においては、家の中の物を片付けるイメージでした。
遺された服や写真、家具、食器……。
もちろん、現金や通帳、印鑑、証券など、貴重品もあるものの、それはご遺族へお渡しすればよく、特に大きな問題にはなりません。

しかし今は、デジタル遺品という物が存在します。
適切に扱わなければ、個人情報の流出にも繋がる危険性があるもの。
故人を守るため、どのように扱うべきなのか、考えていきたいと思います。

遺品整理時に出てくる、個人情報について

一般的には、運転免許証やパスポートが挙げられます。最近だと、マイナンバーカードをお持ちの方も多いでしょう。これらには顔写真がついており、とても分かりやすい”個人情報”だと言えます。

他、クレジットカードも同様でしょう。
クレジットカードは、故人が行った何らかの契約に紐づいているのが普通で、そこには個人情報が繋がっていることになります。
「何に対し、いくらの支払いが行われているのか」などは、流出させてはいけない情報です。

そして昨今では、スマホやPCを所持されている方も多く、その中に多くの個人情報が含まれることとなります。これら個人情報は”デジタル遺品”と呼ばれ、今、大きな社会問題となっています。
故人がご年配者だった場合、「それは心配ないでしょう」と考えるご遺族が多くおられるのですが、総務省の調査によれば、2020年時点、60歳以上のスマホ利用率は81%とのこと。
想像以上に所持されていることが分かります。
ここまでの割合で持っているのなら、手放しに「心配ない」と言うのは、少し難しいのではないでしょうか。
つまり、「故人が若くなく、たとえ高齢であったとしても、デジタル遺品を遺しているだろう」という考えで行動する方が自然であり、無難なのです。

デジタル遺品の扱いについて

デジタル遺品には、『オフラインデータ』と『オンラインデータ』の2つの種類があります。

オフラインデータとは、スマホやPCの本体(もしくは本体に挿入されているSDカードなど)に残されているデータで、電波が無くても見られる物のこと。クラウド上にあげていない写真や動画、連絡先などが、それにあたります。
この場合、本体やSDカードを適切に処理すれば、データも処分することができますから、デジタル遺品とはいえ、処理はさほど難しくはありません。
故意的ではない限り、流出することもあまりないデータです。

一方、オンラインデータとは、電波を必要とするデータのことで、クラウドや何らかのサイトにデータが置かれていることを指します。例えば、SNSやブログへの書き込み、メール、電子口座、そして暗号資産など。自分の手を離れたところにデータがあるため、それをすべて消去することは非常に困難です。
また、消去どころか、探し出すことも難しいのが、オンラインデータの特徴です。
というのも、日頃、どんなサイトに接続し、何をしているのかや、何のSNSツールを使い、誰と繋がっているのか等、誰にも言うことはありませんよね。
つまり、『消去しようにも、消去すべき場所へ辿り着くことができない』というのが、オンラインデータなのです。

デジタル遺品に潜むリスク

デジタル遺品で困りものなのが、”継続的な支払いの発生”です。
有料サイトの利用やゲーム、各種サブスク系など、月額料金を支払って登録を行うサービスが多くあります。しかし、これらの管理者は、利用者が亡くなったとしてもそれを知る術がありませんから、契約が解除されるまで、料金の引き落としは続くこととなります。
そしてご遺族は、目減りしている資産を見て、ある日突然に気づくことになるのですが、お亡くなりになった後の支払いが戻ってくることはありません。

他にも、SNSの乗っ取り被害、投資の損失など、デジタル遺品の抱えるリスクは非常に大きく、怖いものとなります。個人情報の流出という面だけでなく、遺産の保護という観点からも、しっかりとした確認が必要だと言えるでしょう。

個人情報の秘密厳守とは

個人情報の秘密厳守は、個人情報保護法に基づいて行われます。内容としては、以下の通り。

この法律では個人情報の定義を「生存する個人に関する情報であって、この情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの」とする。

ここで、疑問が発生します。
”生存する個人について”とあるため、亡くなった人に関して効力は発生しないのではないか?という部分。
しかし、これは、以下の考え方により、適用されるのが一般的となっています。

亡くなった人の情報が漏洩することにより、相続やあらゆる資産において、遺族に損害が発生する可能性があるため、「死亡する個人」の情報についても個人情報に含め、秘密保持義務を課すことが妥当だと考える。

というものです。これは、総務省のホームページにもしっかりと記載されていることであり、やはり、亡くなった方の個人情報についても、きちんと守っていくことが大切だと言うのが、世間一般の常識となっていることが分かります。

相場屋の行う遺品整理とは

遺品整理を、不用品回収と同様に考えてはいけません。
遺品には故人の思い出が詰まっています。だからこそ、どれも、決して不用品ではありません。思い出を取り扱うのだという使命を持つことが、とても大切なこと。
ご遺族のように、丁寧な作業であることが求められるお仕事です。

相場屋では、「一般社団法人 遺品整理士認定協会」の認定を受けています。
専門の遺品整理士が在籍しており、遺品整理のエキスパートが作業を行います。
安心して、故人の遺品整理をお任せ頂ければと思います。
そして遺品整理に大事なものは、認定だけではありません。”経験”も必要不可欠!
どれとして同じ作業のない中で、あらゆる判断を正確に下せるのは、経験あればこそ。これまで多くの遺品整理に携わり、経験を積み、今の相場屋があると思っております。

担当させて頂いたお客様より、お喜びの声を多数頂戴しております。ぜひ一度、お読みください。
遺品整理の流れにつきましては、コチラよりご確認いただけます。
もちろん、相場屋では、お亡くなりになられた方の個人情報につきまして、きちんと秘密厳守で作業を行っております。

お困りの際は、お声かけ下さい。誠実にご対応させていただきます。

まとめ

遺品整理個人情報の処理は、とても難しい課題です。
今までの遺品整理であれば、ご遺族でされても問題はありませんでした。
しかし今や、プロが行うべき時代に来ているのかもしれません。
難しいことや分からないことはプロにお任せし、ご遺族様には、安心してその他の事柄にお時間を注いで欲しいと思っています。